(解説)「細胞バンク」とはなにか
「細胞バンク」とは、健康な時や若い時に自分の細胞を専門の医療機関で分離及び保管しておくことによって、将来のご自身に再生治療が必要となった場合に、その保管しておいた細胞をご自分に移植し、再生医療を施す治療方法のことです。
ご自身の細胞を使うことにより、拒絶反応リスクが低くなるので、身体の組織機能の回復を期待することが可能な自分自身への再生医療保険システムのようなものです。
細胞を保管する手順といたしましては、まず細胞バンク(細胞培養)を行っている専門医療機関の医師あるいは看護師から十分な説明を頂いた上で、ご本人の皮下脂肪(腹部や大腿部等から)や血液、骨髄液等の吸引を行います。
その後に吸引された細胞は、施設内で医療関係者によって幹細胞の採取が行われ、それから厳重かつ丁寧に超低温保存(マイナス150℃以下)の中で必要になるその時まで長期間大事に保存されます。
保管されていた細胞の移植及び培養の仕方は、細胞の箇所により多少異なりますが、まずはスタッフが解凍を慎重に行い、細胞が培養に適した状況かスタッフがしっかり確認をした上で移植(増殖再生医療)を行います。
少し複雑な治療にはなるのですが、ご利用する場合は受診した専門スタッフの説明をしっかり聞いた上での移植をおすすめします。
お金や時間等はかかりますが、いつ誰がどんな病気になるか分からないのもまた事実ですから、歯や血液などをバンク登録をしておいて損は無いと思われます。